フロスのススメ
Floss
Floss
歯と歯のあいだはプラーク(細菌のかたまり)がたまりやすい場所です。
どんなに歯磨きが上手な方でも歯ブラシだけでは完全にプラークを落としきれないところで、フロスまたは歯間ブラシを使っていない場合、むし歯・歯周病の細菌の隠れ家になっています。
そのため歯と歯のあいだは、むし歯や歯周病のリスクがとても高いです。
歯ブラシだけでなんとかしようと無理に歯と歯のあいだにブラシの毛先を入れて磨くことを続けると、歯ぐきが傷ついたり、痩せたりすることがあり、虫歯になりやすい歯の根の面が露出してしまいます。
そこでデンタルフロスや歯間ブラシを適切に使って、歯ブラシでは届かないような歯の側面や歯と歯のあいだのプラークをきれいに取り除き、むし歯や歯周病を予防しましょう!
日歯保存誌2005 改編
歯ブラシによるブラッシングだけでは、歯と歯のあいだのプラーク(歯垢)が40%以上残っているのに対して、フロスを併用すると12%程度に減らすことができます。歯間ブラシが使用可能な状態の場合、さらに磨き残しを少なくすることができます。歯間ブラシは使うべき場所や道具の太さなどで適・不適がありますので、使用したほうがよいかどうか、また適した太さなどに関しては、専門的にご提案可能ですので、当院でご相談ください。
フロスをすると歯と歯のあいだが開く気がする・・歯ぐきが下がるって聞いたことが・・と相談なさる方が時々いらっしゃいます。適切な使用方法であれば、そういったことは基本的に「ございません!!」
不適切な使用方法、例えばフロスを力強く思い切り通して、その拍子に歯ぐきを過度に刺激してしまうと、歯ぐきにダメージを与え、傷つけてしまうことはあり得ます。使い方がイマイチうまくいかない・・という方はぜひご相談ください。
フロスを初めて使ってみる!という方は、まず手鏡でお口の中を観察してみましょう。
そして歯と歯の間がどこからどこまで続いているのか確認してみてください。
フロスには色んな種類があります。糸を切って使うタイプや持ち手がついているハンドルタイプ。Y字型のものやコの字型のもの、メーカーや糸の長さ、太さ、丈夫さと様々です。いざ使おう!というときに沢山あって悩まれると思います。
慣れるまでは焦らずゆっくり鏡を見ながら行うと良いです。
コツを掴むと簡単にできます!歯のふちに沿わせて上下に動かします。
フロスが通りにくいときは、無理やり通そうとせず前後にスライドさせてゆっくり動かしてみてください!
糸を切って指に巻き付けて使うタイプのフロスを使ってみましょう。
このタイプのほうが歯ぐきの中に入ったプラーク(歯垢)をからめとることができます。
フロスを約40cmの⻑さに切り、両端を両⼿の指に約15cmの間隔でまきつけて使います。基本的な動作はハンドルタイプと一緒ですが、歯ぐきの中にフロスを少し入れることを意識してみてください。そして歯のふちに沿わせて上下に動かしてください。
基本的にはどちらを使用しても問題はありません。
使いやすいほう、続けやすいほうを選んでください!
自分に合った道具も大切ですが、一番大切なのはフロスを「取り入れる」「習慣化する」ということです。
まずはその一歩を踏み出して、綺麗で健康な歯を保ちましょう!